ACCAの科目の受験の順番について
ACCA13科目はどういう順番で受験すべき?
ACCAは全13科目に合格する必要がある国際会計資格です。これは、すでにご存じの方も多いでしょう。
では次に多くの方が疑問に思うのが、「13科目をどの順番で受験するのがベストなのか?」という点です。
この質問は非常によく頂きます。そこで本記事では、私自身の経験や受講生の傾向を踏まえつつ、現実的で合格しやすいACCA受験順について解説します。

ACCA13科目は3つのレベルに分かれている
まず前提として、ACCAの13科目は以下の3つのレベルに分かれています。
- Applied Knowledge(入門):3科目
- Applied Skills(基礎):6科目
- Strategic Professional(応用・上級):4科目
受験順はこのレベル順が絶対条件です。いきなりAdvanced(Strategic Professional)から挑戦することはできません。
① Applied Knowledge|最初に受けるべき3科目の順番
Applied Knowledgeは以下の3科目です。
- Business & Technology(BT)
- Financial Accounting(FA)
- Management Accounting(MA)
おすすめ① Business & Technology
最初におすすめするのはBusiness & Technologyです。この科目は合格率が最も高く、すべて選択問題で構成されています。
ACCA試験の雰囲気に慣れる意味でも、最初の一歩として最適です。
おすすめ② Financial Accounting
次に受験したいのがFinancial Accounting。いわゆる財務会計で、ACCA全体の土台となる科目です。
この科目を早めに固めておくことで、後続科目の理解が一気に楽になります。
おすすめ③ Management Accounting
最後にManagement Accounting。原価計算・工業簿記に近く、ややマイナーな分野です。
合格率もApplied Knowledgeの中では一番低いため、3番目をおすすめしています。
② Applied Skills|最も戦略が重要な6科目
ここからが多くの受験生が悩むApplied Skillsです。
最初に狙うべき科目
おすすめは以下のどちらか、もしくは両方です。
- Financial Reporting(FR)
- Corporate & Business Law(LW)
FRはIFRS会計の基礎であり、「ACCAを学ぶ目的そのもの」と言っても過言ではありません。
LWはほぼ全て選択問題でオンデマンド受験が可能。合格率も高く、繁忙期に受験しやすい科目です。
次に受けたい科目
- Performance Management(PM)
- Financial Management(FM)
PMはManagement Accountingの上位互換です。知識を忘れないうちに受験するのがおすすめです。
FMは計算問題が多く、記述に自信がなくても挑みやすい科目です。
後半に回したい科目
- Audit & Assurance(AA)
- Taxation(TX)
AAは記述量が非常に多いため、記述に慣れてから受験するのが安全です。
Taxは他科目との関連性が薄く、最後にまとめて学習する方が効率的です。
③ Strategic Professional|最終関門の攻略法
Applied Skillsを全て合格すると、いよいよ最終段階です。
最初に挑むべき2科目
- Strategic Business Leader(SBL)
- Strategic Business Reporting(SBR)
SBLは試験時間が長く、全て論述。大変ですが、ここで論述に慣れると後が楽になります。
SBRはIFRSの応用編。会計に自信がある方はこちらからでもOKです。
おすすめの選択科目
日本人受験生には、以下の2科目をおすすめします。
- Advanced Performance Management(APM)
- Advanced Financial Management(AFM)
Advanced Auditは英語力の要求が非常に高く、Advanced Taxは英国税制のため現実味が薄いです。

最後に|ACCAは「1科目ずつ」が最短ルート
最後に一つだけ、強くお伝えしたいことがあります。
一度に何科目も受けようとしすぎないこと。
2〜3科目同時受験で全落ちするケースは珍しくありません。ACCAは科目合格の有効期限が非常に長い資格です。
急がば回れ。1科目ずつ確実に合格する方が、結果的に早く終わります。
もし科目選択で迷っている場合は、ぜひご相談ください。

