日本人がUSCPAで失敗する理由と、IFRS時代に本当に役立つACCAという選択肢
USCPAはIFRSも英語力も身につかない?ACCAが世界で選ばれる本当の理由
USCPAやACCAといった海外会計士資格に挑戦する日本人は、年々増えています。英語力を伸ばしたい、グローバルなキャリアを築きたい、そんな想いを持つ人が増えているのは、とても健全な流れだと思います。
しかしその一方で、途中で挫折してしまう人が非常に多いのも事実です。特にUSCPAに関しては、「思っていたのと違った」「こんなはずじゃなかった」という声を、私は何度も聞いてきました。
なぜ、このようなことが起きるのでしょうか。それは、USCPAとACCAでは学べる中身も、身につく力も、そもそも思想そのものが違うからです。
USCPAではIFRSは学べないという現実
まず最も重要な事実として、USCPAではIFRSを体系的に学びません。USCPAで学ぶ会計基準の中心は、あくまでUSGAAP(米国会計基準)です。税務についても米国税法が中心となります。
しかし冷静に考えてみてください。現在、世界の大多数の国が採用しているのはIFRSです。ヨーロッパ、アジア、アフリカ、中東、オセアニア――グローバル企業の財務諸表は、ほぼ例外なくIFRSベースで作られています。
つまりUSCPAで学ぶ知識は、世界標準ではないローカルルールなのです。日本で働く多くの人、あるいは第三国で働く可能性がある人にとって、USGAAPや米国税法がどれほど実務で使われるでしょうか。「英語で会計を学んだ」という満足感は得られても、世界で戦うための武器になるかというと疑問が残るのが正直なところです。
USCPAでは「本当の英語力」が身につかない理由
もう一つ見落とされがちな重要なポイントがあります。それは、英語力の質です。
USCPAの試験は基本的に選択式です。読む力は確かに鍛えられますが、書く力・考えて表現する力はほとんど鍛えられません。
英語ができる、とは何でしょうか。英語の資料を読める、選択肢から正解を選べる――これも英語力の一部ではあります。しかし実務で本当に必要なのは、自分の意見を英語で説明する、相手を説得する、状況に応じて適切な表現を選ぶ、といった力です。
USCPAを取得しても「英語で話せない・書けない」という人は非常に多い。これは個人の努力不足というより、試験設計そのものの限界だと私は思っています。
「安かろう悪かろう」の近道としてのUSCPA
USCPAは日本では、「比較的短期間で取れる」「転職市場で名前が知られている」「海外資格っぽい」といった理由で選ばれがちです。
しかし実際には、受験資格を整えるために会計単位が必要になったり、学習量が決して少なくなかったり、得られる知識が限定的だったりと、想像以上にハードな現実があります。 確かに日本に専門学校が乱立していて、熾烈な価格競争により受講料も安くなっているので、「これくらいならいいか」とUSCPAを甘く見て参入したものの、受験にまで至らずに諦める人が後を絶ちません。 日本のUSCPAの合格率は世界最低レベルにまで没落してしまいました。 結果的にIFRSの知識も英語力もどちらも付かず、安物買いの銭失いになっただけ。

これは日本人が「近道を選んだつもりが、遠回りになっている」典型例だと私は感じます。
ACCAはIFRSと英語力を同時に鍛える資格
一方、ACCAは思想がまったく違います。ACCAでは、最初から最後までIFRSが軸です。さらに財務会計だけでなく、管理会計、コーポレートファイナンス、経営戦略、リスク管理など、実務に直結する分野を幅広く学びます。
そして最大の特徴が、英語の記述式試験です。最初は選択式中心ですが、徐々に記述が増え、最終的には「CFOに報告せよ」「CEOに提案せよ」といった、実務を想定した論述になります。
これは英語の試験ではありません。会計士として考え、説明する力を測る試験です。その結果、ACCAを学び切った人は、「英語を勉強した」という感覚ではなく、英語で仕事ができるという感覚を持つようになります。
日本人こそ、地道な努力で世界と戦うべき
私は、日本人は本来、地道な努力が得意な民族だと思っています。コツコツ積み上げ、長期的に成果を出すことができる。
それにもかかわらず、「楽そうだから」「早く取れそうだから」「みんながやっているから」という理由で変な近道を選び、結果として中途半端な力しか身につかず挫折してしまう人を見るのは、とても残念です。
世界は想像以上にシビアです。インドや中国、東南アジアの若者たちは、IFRSと英語を武器に本気で世界市場を狙っています。そんな中で、日本人が「楽な資格」で戦えるはずがありません。

まとめ|遠回りに見えて、ACCAこそが最短ルート
USCPAは決して悪い資格ではありません。しかし、IFRSを学ばない、英語を記述で鍛えない、世界標準から外れている――こうした点を理解せずに選ぶのは危険です。
一方でACCAは、IFRSを体系的に学び、英語を記述で鍛え、世界で通用する実力を身につけるための資格です。楽な道ではありませんが、本物の力を身につけたい人にとっては、これ以上ない学びです。
変な近道をせず、地道に努力し、海外を相手に堂々と戦える日本人が増えてほしい。私は心から、そう願っています。
もしあなたが本気で「世界で通用する会計士」を目指したいなら、ACCAは間違いなく検討する価値のある選択肢です。

