ACCAのPerformance Managementについて
これからの会計士に必要な、あるいはビジネスパーソンにとって重要な、能力って何でしょうか?
計算が正確で早い事やIFRSの知識が多い事?
これはロボットやグーグルでもできるので、これは重要ではないと思っています。
大切なのは、「意思決定できる」ということではないかな、と思います。
これはこれからもずっと人間が行うことだと思います。
ACCAの試験はこの意思決定するための能力、あるいは意思決定のために分析をする能力というのを嫌というほど求めてくる試験になっています。
その例が、財務比率を分析する問題。
Ratio analysisです。
Profitability、Liquidity,Gearing、こういった比率を計算して、その意味を答える、それに基づいて意思決定をするというような問題が様々な科目で何度も何度も出ます。
これは、この能力が実務では重要だよ、というACCAからのメッセージだと思います。
その能力を特に求めているPerformance Managementという科目があります。
この科目は、いわゆるManagement Accounting(管理会計)を一歩深化させたような科目になります。
この科目では意思決定のために、必要な分析手法を学びまくります。
そして実際に試験では貴方なりに意思決定をして、業績の「良い・悪い」あるいは、投資実行の「反対・賛成」などの意見を述べる事を求められます。すっごい色々学びます。
【Performance Managementの学習内容】
Management reports & information
Big data and data analytics
Target costing
Activity based costing
Lifecycle costing
Environmental cost accounting
Throughput accounting
Relevant costing
Limiting factors
Linear programming
Pricing decision
Cost-volume-profit analysis
Make or buy and other short term decisions
Risk and Uncertainty in Decision Making
Decision Tree
Sensitivity analysis
Budgeting and control
Incremental and Zero-Based Budgeting
Rolling budgets and Activity based budgeting
Beyond budgeting
Feedforward control
Standard costing
Expected value
High/low analysis
Learning curve
Variances
JIT (Just-In-Time) & TQM(Total Quality Management)
Non-profit organisations & Public- Sector
Balanced scorecard
Performance measures
Financial Performance measures
Non-Financial Performance measures
External considerations and behavioural aspects
Building block model
Divisional Performance Measures
Transfer pricing
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ある程度の規模のビジネスであれば、投資や製造、購入など、資金を使う意思決定の際に、ほぼ必ず、社内・社外の財務会計の専門家にその意見を聞いてきます。
そして通常、その財務会計の専門家が反対するような投資は実行されません。
そんな投資おっかなくてできないですから。
実は会社にとって超重要な意思決定のキーを会計の専門家は担っています。
そして、その意思決定と分析能力こそが、周囲の人たちが、会計士や、 現代のビジネスパーソンに求める能力になっています。
このACCAの試験、特にPerformance Managementはそのための練習、のようなものですね。しかも英語で。
私自身は、これが最もACCAらしい科目だと思っており、結構好きな科目でした。
「覚える」というより、「考える」という感じです。
皆さんもACCAになって、貴方の、そして日本の未来のための、意思決定能力を磨いていってください。
日本語の講義と問題解説を用意していますので、ご興味があればご連絡ください。
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