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【科目別解説】ACCAのFinancial Accountingについて

ACCA Financial Accounting(FA)試験とは? 学べるIFRS・IASと試験概要を徹底解説 ACCA(Association of Chartered Certified Accountants)の…

【科目別解説】ACCAのFinancial Accountingについて
2022.06.01 最終更新日 2025.12.18 ACCA試験

ACCA Financial Accounting(FA)試験とは?
学べるIFRS・IASと試験概要を徹底解説

ACCA(Association of Chartered Certified Accountants)の Financial Accounting(FA)は、
ACCA資格のApplied Knowledge(基礎)レベルに位置づけられる科目です。
ACCAの中でも最初期に受験されることが多く、
「IFRSを英語で学ぶ最初の本格的な入り口」と言える重要な試験です。

本記事では、FA試験の概要に加えて、
「具体的にどのIFRS・IASを学べるのか」を明確にし、
なぜFAがその後のACCA学習や国際会計キャリアの土台になるのかを詳しく解説します。


ACCA Financial Accounting(FA)の位置づけ

Financial Accounting(FA)は、会計の基礎概念から財務諸表の作成までを扱う科目で、
以下の力を身につけることを目的としています。

  • 複式簿記による取引記録
  • 財務諸表(損益計算書・財政状態計算書など)の作成
  • IFRS(国際財務報告基準)の基本的な考え方の理解
  • 英語で会計を理解する基礎力

日本の簿記試験と似た内容もありますが、FAでは
最初からIFRSを前提に学ぶ点が大きな違いです。

FA試験で学べる主なIFRS・IAS一覧

ACCA FAでは、すべてのIFRSを網羅的に学ぶわけではありませんが、
実務で最も重要な基礎的基準が厳選されて扱われます。
以下は、FAで重点的に学習する代表的なIFRS・IASです。

FAで学ぶIFRSの“地図”

1)IFRS 概念フレームワーク(Conceptual Framework)

FAの最重要前提。個別基準の前に、「そもそもIFRSは何のために、誰のためにあるのか」を学びます。

  • 財務報告の目的(投資家・債権者などへの有用情報)
  • 要素の定義:資産・負債・資本・収益・費用
  • 認識(recognition):計上する条件
  • 測定(measurement):取得原価、現在価値、公正価値など“考え方”
  • 質的特性:relevance / faithful representation など

ポイントは、「暗記」より「言葉の意味」。ここが曖昧だと後続基準が全部ぼやけます。

2)IAS 1:財務諸表の表示(Presentation of Financial Statements)

財務諸表の“型”を定める基準。FAでは、実際にP/LやSFPを作る問題にも直結します。

  • 財務諸表の構成と目的
  • 表示の一貫性・重要性(materiality)
  • 発生主義・継続企業(going concern)
  • 主要ステートメントの読み書き(名称にも慣れる)

3)IAS 2:棚卸資産(Inventories)

在庫はFAで頻出。仕訳・原価計算の感覚とIFRSの評価ルールが混ざります。

  • 測定:cost と NRV(正味実現可能価額)の低い方
  • 原価の構成(購入・加工・その他直接費などの考え方)
  • 原価計算:FIFO / weighted average
  • 評価損(write-down)と戻入の発想(概念理解)

4)IAS 16:有形固定資産(Property, Plant and Equipment)

固定資産の取得・減価償却・売却/除却まで。FAの計算問題の柱です。

  • 取得原価に含めるもの(設置費、運搬費など)
  • 減価償却(depreciation):耐用年数・残存価額・方法
  • 売却/除却時の損益(profit/loss on disposal)
  • 日付・期間按分など、数字の取り扱い

5)IAS 38:無形資産(Intangible Assets)

IFRSらしさが強い基準。とくに研究費・開発費(R&D)の考え方が重要です。

  • 無形資産の定義(identifiable / control / future economic benefits)
  • 研究(research)は費用、開発(development)は条件付きで資産
  • 償却(amortisation)と耐用年数の考え方

6)IAS 36:資産の減損(Impairment of Assets)

FAでは“計算の深掘り”より、減損の基本ロジックをつかむ位置づけです。

  • 減損の兆候(impairment indicators)の発想
  • 回収可能価額(recoverable amount)の概念
  • 減損損失(impairment loss)の認識

7)IAS 37:引当金・偶発負債(Provisions, Contingent Liabilities and Contingent Assets)

“見積り”がテーマ。FAでも判断問題で問われやすい領域です。

  • 引当金(provision)の認識要件:現在義務・資源流出の可能性・合理的見積り
  • 偶発負債(contingent liability)との違い
  • 将来の不確実性をどう扱うか(会計の哲学)

8)IAS 10:後発事象(Events After the Reporting Period)

決算日後の出来事をどう扱うか。FAでは分類(調整/非調整)が主戦場です。

  • adjusting events:決算日現在の状況を裏付ける → 数値を修正
  • non-adjusting events:決算日後に発生 → 原則は開示
  • 開示の考え方(何が重要か)

9)IAS 8:会計方針・見積り・誤謬(Accounting Policies, Changes in Accounting Estimates and Errors)

「過去の数字をどう直すか」を扱います。FAでは概念理解が中心。

  • 会計方針(policy)変更:原則は遡及適用(retrospective)
  • 見積り(estimate)変更:原則は将来に向けて反映(prospective)
  • 誤謬(error):訂正の考え方

FAで入門的に触れる基準(Financia Reporting以降で本格化)

次の基準は、FAで「存在・基本発想」レベルで触れやすい一方、点数の中心はFR以降になりがちです。
ただ、FAで先に“用語と思想”を押さえておくと後が楽になります。

10)IAS 7:キャッシュ・フロー計算書(Statement of Cash Flows)

  • Operating / Investing / Financing の区分
  • 間接法(indirect method)の基本ロジック
  • 利益とキャッシュが違う理由

11)IFRS 15:顧客との契約から生じる収益(Revenue from Contracts with Customers)

  • 収益認識は「契約」ベースという発想
  • 何を満たしたら収益を認識するか(概念理解)

12)IFRS 16:リース(Leases)

  • リースをどう捉えるか(借手のオンバランスの発想)
  • 会計処理の方向性(詳細計算は上位で)
FAをしっかりやり切ると、FR・SBRで必要になる「IFRSで考える力」が一気に作られます。

FA試験の形式と合格基準

FA試験はコンピュータベース試験(CBE)で実施され、
主に以下の形式で構成されます。

  • 客観式問題(選択式・計算問題)
  • 複数ステップを要する実務型問題

合格基準は50%以上です。
ACCAの中では比較的合格率が高く、
基礎を丁寧に学習すれば十分に合格可能な科目です。


なぜFAは「IFRSを本当に理解する第一歩」なのか

日本の資格試験では、IFRSはどうしても
「比較対象」や「補足知識」として扱われがちです。
一方、ACCA FAでは、
最初からIFRSを前提に会計を組み立てる
ため、理解の深さが大きく異なります。

また、英語で学習・受験することで、

  • 会計用語を英語で理解できる
  • IFRSの原文ベースの考え方に慣れる
  • 将来の国際業務への耐性がつく

という副次的な効果も得られます。


まとめ|Financial Accounting(FA)は国際会計キャリアの基礎固め

ACCA Financial Accounting(FA)は、
単なる「最初の科目」ではなく、
IFRSを英語で理解し、使い始めるための重要な基礎科目です。

IAS 1、IAS 2、IAS 16、IAS 38 など、
実務で頻出する基準を体系的に学べるため、
その後のACCA上位科目だけでなく、
国際会計・外資系企業・海外業務にも直結します。

これからIFRSや英語での会計力を本格的に身につけたい方にとって、
FAは間違いなく最初に攻略すべき重要科目と言えるでしょう。

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